Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
いえ
家
島崎 藤村
Lisez 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 748 caractères · 254 écrans
八
奉公人そッちのけにして、三吉とお雪とはこんな風に言合った。その時、お房は何事が起ったかと言ったような眼付をして、親達の顔を見比べた。下婢は下婢で、隅の方に小さく成って震えていた。
「女中のことで言合をするなぞは――馬鹿々々しい」と三吉は思い直した。そして、自分等夫婦も、何時の間にかこんな争闘を始めるように成ったか、と考えた時は腹立しかった。
「今日は。お餅を持って参じやした。どうも遅なはりやして申訳がごわせん」
こう大きな百姓らしい声で呶鳴りながら、在の米屋が表から入って来た。
「お餅! お餅!」と下婢は子供に言って聞かせた。お房は手を揚げて喜んだ。この児は未だ「もう、もう」としか言えなかった。
百姓は家の前まで餅をつけた馬を引いて来た。「ドウ、ドウ」などと言って、落葉松の枝で囲った垣根のところへ先ずその馬を繋いだ。
八
橋本の姉が夫の達雄と一緒に、汽車で三吉の住む町を通過ぎようとしたのは、翌々年の夏のことで有った。
姉のお種は病を養う為に、伊豆の伊東へ向けて出掛ける途中で、達雄は又、お種を見送りながら、東京への用向を兼ねて故郷を発ったのである。この旅には、お種は娘のお仙も嫁の豊世も家に残して置いて、汽車の窓で三吉夫婦に逢われる順路を取った。