Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょうぎのおに

将棋の鬼

坂口 安吾

Lisez 将棋の鬼 (しょうぎのおに) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 311 caractères · 9 écrans

Aozora Bunko

然し、これがそもそも升田失敗のもと。私や升田のような酒飲みは、酔っ払ってすぐ眠ると熟睡できるが、酔いがさめかゝるまで起きていると、さア、ねむれなくなる。私は宿へ戻る、すぐ寝ようとすると、まア碁を一局と、木村升田両氏と一局ずつ、それから、両氏のケンカ対局を見物して、酔いがさめ、宿に酒がないから、とうとう眠れなくなってしまった。升田八段が又、殆ど眠れなかったらしい。

翌日の対局は結局木村が勝った。

私が観戦していたところで、将棋はてんで分らない。見ているのは御両名の心理だけだが、将棋そのものが分らないのだから、それに伴う微細な心理はやっぱり分らない。きわめて大づかみの分り方しかできないのである。

然し、この将棋に関する限り、升田は心構えに於て、すでに敗れていた。木村何者ぞ、なんべんでも負かしてやる、軽く相手をのみ、なめてかゝっていたから、軽率で、将棋そのものがハッタリであった。

急戦か、持久戦か、という岐れ目のところで、木村二時間余考える。木村塚田名人戦の第七回戦、つまり木村が名人位から転落した最終戦で、急戦持久戦、この岐れ目というところで、木村、四時間十三分考えた。