Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょうねんのし

少年の死

豊島 与志雄

Lisez 少年の死 (しょうねんのし) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 400 caractères · 27 écrans

Aozora Bunko

小母さんも彼の方をじろりと見返した。

庄吉はいつしか新らしい隠れ場所を見出した。家は南に通りがあって西向きに建てられていた。そして通りから奥に勝手と便所とが並んで在った。便所の方は隣家の垣根に接して、その間に僅かに身を入れる位の余地があった。水道の共同栓の広場から木戸があって其処に通じていた。庄吉は隣家の裏口を廻って、いつも締りがしてないその木戸を押して中に入った。そして便所の側に蹲んだ。其処から家の中の話がよく聞えた。そしてまたその狭い空地をすかして表の通りの方も覗かれた。

庄吉は屡々長い間其処に身を潜めた。人しれぬ小さな穴から、世間の裏を覗いてるような、また自分の運命を見守っているような好奇な楽しみが、彼の心を唆った。

庄吉は其処から、みよちゃんの小さな足先をじっと見ることもあった。また家の中の話をきき取ることもあった。

「庄吉はもうどうにかしなけりゃいけないよ。」と小母さんはよく云った。

「なに小僧じゃないか。」と金さんは云った。

「小僧でいてあれだから恐ろしいんだよ。始終人の隙を狙ってるような眼附をしてるじゃないか。私もうあれを見ると身震いがするようだ。