Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

Lisez 少年連盟 (しょうねんれんめい) de 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 110 920 caractères · 219 écrans

Aozora Bunko

死体は十数メートル先にほの白く光っていた。みだれた髪が白蝋の顔にへびのようにくっついている。ぞっと戦慄が身内を走った。「ワッ!」と悲鳴をあげたウエップが、とつぜんかけだした。浮き足だった三人もつづいてかけだした。ぶなの林のなかに逃げこんで、一同はホッと息をついた。嵐はいつやむ気配もない。夜のやみにゴウゴウと林の鳴る音がものすごい、烈風にまきあおられた砂が、小石を混じてつぶてのように顔をうつ。一同は生きた心地もない。

「みんな手をにぎろう」

とドノバンがいった。一同はかたく手と手をにぎりあった。

雨がようやく小降りになった。東の空にあかつきの色が動きそめた。恐怖の夜が、明けようとしている。

「助かったぞ」

とドノバンが立ちあがった。一同は未明の微光のなかに思わず顔を見あわせた。

「だがぼくらは人間の務めをおこたった」

ドノバンがかなしそうにいった。

「ぼくらは自分のことばかり考えた、ぼくらは助かることができたが、あの死体はどうなったろうか」

一同は頭をたれた。はたしてあの死体はこときれていたのだろうか、あるいはなお一るの気息が通っていたのではなかろうか、自分らはそれをたしかめもせず、ただおそろしさのために、人間の本分をおこたった、慚愧の念が心をかんだ。