Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

やまへかえりゆくちち

山へ帰りゆく父

小川 未明

Lisez 山へ帰りゆく父 (やまへかえりゆくちち) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.

N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 7 875 caractères · 16 écrans

Aozora Bunko

汽車は、高い山々のふもとを通りました。大きな河にかかっている鉄橋を渡りました。また、黒いこんもりとした林に添って走りました。白壁の土蔵があったり、高い火の見やぐらの建っている村をも過ぎました。そして、翌日の昼過ぎには、故郷に近い停車場に着くのでありました。

「いまごろは、お父さんは、あの街道の松並木の下を歩いていなさるだろう……。」と、息子は、都にいて思っていました。

それは、広々とした、野中を通っている、昔ながらの道筋でありました。年とった松が道の両側に生い立っていました。野の面を見わたすと、だんだん北の海の方に伸びるに従って、低くなっていました。そして、その方の地平線は、夕暮れ方になっても、明るくありました。

山には、せみやひぐらしが鳴いていました。老人は、もう多年この山の中に生活をしています。道すがらの木も、草も、石も、またこの山にすんでいる小鳥や、せみや、ひぐらしにいたるまで、毎日のように、この山道を歩く老人の咳ばらいや、足音や、姿を知らぬものはありません。

父親が、街道を歩いていますと、電信柱の付近に鳴いているつばめは、「いま、お帰りですか。