Classiques japonais avec furigana
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ぎゅうじん
山月記・李陵 他九篇
Lisez 山月記・李陵 他九篇 (ぎゅうじん) de Nakajima Atsushi (中島 敦) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 41 608 caractères · 84 écrans
官舎の庭には垣根が無いので、彼らの行進が良く見える。背丈が(恐らく年齢も)恐ろしく不揃いで、先頭には大変大きいのがいるが、後の方はひどく小さい。夏島あたりと違って余り整ったなりをしている者は無い。みんな、シャツを着ているとはいうものの、破れている部分の方が繋がっている部分より多そうなので、男の子も女の子も真黒な肌が到る所から覗いている。足はもちろん全部跣足。学校から給与されるのか、感心に鞄だけは掛けているようだ。てんでに、椰子の果の外皮を剥いたものを腰にさげているのは、飲料なのである。それらのおんぼろをぶら下げた連中が、それぞれ足を思い切り高く上げ手を大きく振りつつ、あらん限りの声を張上げて(校長官舎の庭にさし掛かると、また一段と声が大きくなったようだ)朝の椰子影の長く曳いた運動場へと行進して行くのは、なかなかに微笑ましい眺めであった。
その朝は、他に二組同じような行進が挨拶に来た。
夏島で見た各離島の踊の中では、ローソップ島の竹踊が最も目覚ましかった。三十人ばかりの男が、互いに向いあった二列の環を作り、各人両手に一本ずつ三尺足らずの竹の棒を持って、これを打合わせつつ踊るのである。