Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひゃくものがたり
山椒大夫・高瀬舟
Lisez 山椒大夫・高瀬舟 (ひゃくものがたり) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 45 466 caractères · 92 écrans
九郎右衛門は云った。「いや。己は稲荷様を疑いはせぬ。只どうも江戸ではなさそうに思うのだ」
こう云っている所へ、木賃宿の亭主が来た。今家主の所へ呼ばれて江戸から来た手紙を貰ったら、山本様へのお手紙であったと云って、一封の書状を出した。九郎右衛門が手に受け取って、「山本宇平殿、同九郎右衛門殿、桜井須磨右衛門、平安」と読んだ時、木賃宿でも主従の礼儀を守る文吉ではあるが、兼て聞き知っていた後室の里からの手紙は、なんの用事かと気が急いて、九郎右衛門が披く手紙の上に、乗り出すようにせずにはいられなかった。
敵討の一行が立った跡で、故人三右衛門の未亡人は、里方桜井須磨右衛門の家で持病の直るのを待った。暫くすると難儀に遭ってから時が立ったのと、四方が静になったのとのために、頭痛が余程軽くなった。実弟須磨右衛門は親切にはしてくれるが、世話にばかりなってもいにくいので、未亡人は余り忙しくない奉公口をと云って捜して、とうとう小川町俎橋際の高家衆大沢右京大夫基昭が奥に使われることになった。
宇平の姉りよは叔母婿原田方に引き取られてから、墓参の時などには、樒を売る媼の世間話にも耳を傾けて、敵のありかを聞き出そうとしていたが、いつか忌も明けた。