Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あるおんなのしょうがい
嵐・ある女の生涯
島崎 藤村
Lisez 嵐・ある女の生涯 (あるおんなのしょうがい) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 47 846 caractères · 96 écrans
「そうですかなあ」
「俺を病人と思うのが、そもそも間違いだぞや」
「なにしろ、あなたのところの養子もあの通りの働き手でしょう。あの養子を助けて、家の手伝いでもして、時には姉さんの好きな花でも植えて、余生を送るという気には成れないものですかなあ」
「熊吉や、それは自分の娘でも満足な身体で、その娘に養子でもした人に言うことだぞや。あの旦那が亡くなってから、俺はもう小山の家に居る気もしなくなったよ。それに、お新のような娘を持って御覧。まあ俺のような親の身になって見てくれよ。お前のとこの細君も、まだ達者でいる時分に、この俺に言ったことが有るぞや。『どんなに自分は子供が多勢あっても、自分の子供を人にくれる気には成らない』ッて。それ見よ、女というものはそういうものだぞ。うん、そこだ――そこだ――それだによって、どんな小さな家でもいいから一軒東京に借りて貰って、俺はお新と二人で暮したいよ。お前は直次と二人で心配してくれ。頼むに。月に三四十円もあったら俺は暮らせると思う」
「そんなことで姉さんが遣って行けましょうか。姉さんはくら有っても足りないような人じゃないんですか」