Classiques japonais avec furigana
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こうせつきょうほうずえ
巷説享保図絵・つづれ烏羽玉
林 不忘
Lisez 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 365 120 caractères · 728 écrans
一度、神田橋外の護持院ヶ原のかこいが取れたので、佐吉をつれて、摘みくさに行ったことがあった。その摘み草が大へん面白かったので、お高は、また一日どこかへ遊びに行きたいと思っていた。若松屋の仕事がひまで、お高もからだを持ちあつかっていた。冑人形、菖蒲刀、幟の市が立って、お高は、それも見に行きたいと思ったが、二十七日は、雑司ヶ谷の鬼子母神に、講中のための一年一度の内拝のある日であった。お高は、これへ行ってみたかった。
佐吉はさしつかえがあったので、こんどは国平をつれて行くことにした。一空さまはその後たびたび話しに来て、この鬼子母神参りのことが出たら、それは気が晴れてよいからぜひ行くようにといった。そして、近くの九老僧のそばに住んでいる、庄之助さんという相識の百姓を教えてくれて、そこへ寄ってゆっくり休むようにと、添書までつけてくれた。
相良寛十郎と母のおゆうとおゆうの財産の行方については、二人とも、もうあまり話をしないようにしていた。いくら話し合っても、わかることではないからだった。ただ、お高が父として知っている相良寛十郎と、一空さまがおゆうの良人として識っている相良寛十郎とは、同じ名前であっても、全然別人であることだけは確かだった。