Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lisez 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 365 120 caractères · 728 écrans

Aozora Bunko

それは、お駒ちゃんが、拝領町屋のほうへよこしたものらしいのだ。使い屋が持って来たのだろう――磯五は、そう考えて、それにしても、お駒と久助が父娘であろうとは! 全く世の中は、広いようで狭いものだと、感心と戦慄をちゃんぽんにしたような心状で、いそがしく対応策をめぐらしながら縁側を歩いて行くと、むこうからおせい様が来るのに会ったのだ。

「お従妹さんはぐっすり眠んでいられますよ」おせい様は、にこにこして、先に立って、そばの座敷へはいって行ってすわった。磯五もつづいた。おせい様は年齢には見えないあどけない顔を上げて、磯五を見ていた。「お医者におみせしたら、だいぶからだが弱っているから、要心をしないとあぶないとおっしゃいましたよ」

おせい様は、急に心配そうにいったが、磯五は、ほかのことを考えてるのだ。

「おせい様、わたしは久助の庖丁が大好きなのです。ねえ、おせい様、あいつを磯屋の料理人によこしてくれませんかねえ」

「まあ、藪から棒に。でも、よろしゅうございますとも、そうなれば、久助も大喜びでございましょうよ」

「まだ本人にきいてはみないのですが――」

「ほんとに、お店のほうへおつれなさいましよ。