Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こうせつきょうほうずえ

巷説享保図絵・つづれ烏羽玉

林 不忘

Lisez 巷説享保図絵・つづれ烏羽玉 (こうせつきょうほうずえ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 365 120 caractères · 728 écrans

Aozora Bunko

おせい様の部屋を出て、庭に沿ってすこし行った渡り廊のかどに、磯五がにやにやして立っていた。知らんふりして通り過ぎるのも子供らしかったので、お高は、挨拶だけした。

「珍しい人が珍しいところに立っていますねえ。よく当家へ押しかけて来る顔がありましたこと」

「脚があらあ。行きたけれあどこへでも行くのだ。亭主が女房に会いに来るに、べつだん不思議はあるめえじゃねえか」

「おや、誰が誰の亭主で、誰が誰の女房なのか、お前さまのいうことを教えてくださいよ」

「まぬけたことはいいっこなしにしようぜ。おいらがおめえの亭主で、お前はおいらの女房なのだ」

「あれ、忘れてはいやでございますよ。縁切り状は何のために書いたのです」

すると磯五が、縁切り状? そんなものは夢にも知らないというので、お高は、あれ以来身につけて持ち歩いているあの離縁状を取り出して、磯五に突きつけてやるつもりで開こうとした。その瞬間に、磯五の手が伸びてきた。それは手品のように速い動作だった。磯五は、両腕を使った。片方の掌をお高の顔いっぱいに当ててうしろへ押しながら、他の手で引きむしるようにその紙を奪いとった。