Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Lisez 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 946 caractères · 34 écrans
「尻ッ尾とは、どんな尻ッ尾だ」
「この象の拵物は、佐渡屋の親父が洋銀の思惑であてた年、ちょうど麹町の年番に当ったのでポンと千両投げ出して先代の美濃清に作らせたものなんですが、その時、佐渡屋が美濃清に、何か人にわからないような細工をそっと一ヶ所だけ拵えておいてくれと頼んだ」
「なるほど」
「美濃清は何をしたかと思うと、後の右脚の附根を丸刳にして合口仕立てにし、そこから胎内へはいって行けるように拵えておいたんです」
「いったい、何のためにそんな子供染みた真似をしたのだ」
「象の胎内潜りをしてひとを驚かせようなんてえのじゃない。そんな茶気のある親爺じゃないんです。元文以来の御改鋳でいずれ金の品位が高くなると見越したもんだから、田舎を廻って天正一分判金や足利時代の蛭藻金、甲州山下一分判金などを買い集め、月並みの金調べの眼が届かないように、そいつをそっと象の胎内にしまい込んでおいたんです。つまり、これで何年後かに大思惑をする肚……」
「ありそうなことだな」
「土蔵一つ造ると思えば、千両は安いもの。祭礼の象の曳物の腹の中に万という小判が隠してあるとは誰も気がつかない。左前になりかかって家の中は火の車なんてえのは真赤な嘘。