Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

へいまとうぐいす

平馬と鶯

林 不忘

Lisez 平馬と鶯 (へいまとうぐいす) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 130 caractères · 21 écrans

Aozora Bunko

おや! と思った瞬間に何やら黄色いものが平馬の眼前に躍って、すぐにそれが、右手の甲にとまったので、平馬はびっくりしてよく見た。

鶯が一羽。

丸々と肥った美事なうぐいすが、どこからともなく飛んで来て平馬の右手にとまっているのだ。何ごとか平馬に話しかけでもするように、小さな口を開けたかと思うと、ホウホケキョと一声。

驚きながらも平馬はにっこりした。どこの鶯だろう? よほど人に馴れているとみえて、こうして物怖じもせずに平馬の手にとまっているのだ。大事に飼われていたのが、何かのはずみで籠から逃げて来たのに相違ない――こう思いながら平馬が左手でそっと押えると、鶯は逃げようともしないで、平馬の手のなかでまた啼いた。ホウホケキョ。

するとこの時、そばの一軒の家の枝折戸が開いて、ひとりの美しい少女が小走りに出て来た。そして、平馬が鶯をつかんでいるのを見ると、少女は嬉しそうにかけ寄って言った。

「まあ、どうもありがとうございました。あなた様が鶯をつかまえて下さいましたのでございますか」

平馬が困ってもじもじしていると、少女は口早やに説明した。鶯は少女が大事に飼っていたものだったが、籠の掃除をしている間に飛び立ったので、すぐ驚いて追っかけて来たということだった。