Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lisez 幽霊塔 (ゆうれいとう) de 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 266 479 caractères · 532 écrans
火事の時、丁度其の土地に居わせし為、直ぐに怪我人の中から右の婦人と其の娘とを引き取ったのです、中々お紺は人を救う様な女では無かったと世間の人が申しますけれど、元々其の婦人の家筋に奉公し其の婦人を主人として、爾して其の婦人から恩を受けた事が有るとか申しまして多分は其の恩返しの為ででも有ったのでしょう、一説に由ると恩返しなどの為ではなく、実は幽霊塔の底に宝の有る事を知り其の宝を取り出した時に法律の上から争いが起こっては困るから、夫ゆえ幽霊塔の持主の血筋を引いて居る者を自分の手許へ育って置く為で有ったとも申しますが私は其のお紺の養女として其の養母の事を悪し様に判断する事は出来ませんから、真さかに爾とは思いません」
叔父は是まで聞き最早黙し兼ねたと見え、否寧ろ心の底より湧き起こる真情の為、堅く結びし唇を内より突き破かれし者と思しく、噴火の如く声を発して「左すれば其の婦人が丸部家の総本家の血筋を引ける者であったか」秀子「ハイ左様です」叔父「シテ其の婦人は」秀子「所天を恨んだ我が過ちを深く悔い所天に謝罪をする折を待つうち、空しく五年を経、此の幽霊塔でお紺の世話に成った