Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きゅうこうじゅうさんじかん
急行十三時間
甲賀 三郎
Lisez 急行十三時間 (きゅうこうじゅうさんじかん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 724 caractères · 24 écrans
彼も気がついているのだ!
汽車は駿河湾に沿うて走っている。窓外は暗闇だが、海らしいものが見別けられる。涼しい風が汗でネバネバした膚を気持よく撫でて行く。
真夜中の十二時だ。
やがて汽車はだんだん速度を落し始めた。ガラガラと左右に揺れると、スウーッと薄明いプラットホームに這入った。静岡である。
乗客は又騒ぎ始めた。プラットホームで売子が喧しく怒鳴りながら忙しそうに走り廻る。私の前の二人は会話を止めた。頬骨の出た男は片手で南京豆の鑵を鷲掴みにして、腰の辺に当てながら、窓から半分身体を乗り出していた。白髪の老人の方は眼を瞑ってウツラウツラしている。
「静岡ですか」
やっと眼を覚した――らしく見せた――探偵は敷島に火を点けながら訊いた。
「そうです」私は左の肘でしっかり上衣のポケットを押えながら答えた。
「中々蒸しますな」
「ええ」
「上衣をお取りになったらどうですか。大丈夫ですよ」彼は意味ありげに微笑ながら云った。
「ええ」私も微笑んで答えた。
うつらうつらしていた前の老人が鳥渡眼を開けたが、直ぐに懶げに閉じて終った。
汽車が静かに動き出した。
頬骨の出た男は身体を引込めると、ドスンと腰をかけたが、独言のように、