Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あやしのもの
怪しの者
国枝 史郎
Lisez 怪しの者 (あやしのもの) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 259 caractères · 25 écrans
「…………」
「隠密ではないかな? どこぞの国の?」
「…………」
「ものは相談じゃ、いや頼みじゃ、同じ身分のものと見かけ、頼む見遁してくれ」
八
「礼には何をくれる」わたしはこう言ってやりました。
「ナニ礼だと、礼がほしいのか?」
「ただで頼まれてたまるものか」
「なるほどな、もっともだ。……かえって話が早くていい。……何がほしい、なんでもやる。」
「調べた秘密をこっちへ吐き出せ」
「…………」
「抑えた材料を当方へ渡せ」
「…………」
「江戸まで連れて逃げようとする生き証拠を俺の手へ返せ」
「チェッ、要求はそれだけか」
「もう一つ残っている」
「まだあるのか、早く言え!」
「汝この場で消えてなくなれ」
「ナ、なんだと?」
「汝に生きていられては都合が悪いと言っているのだ」
疾風迅雷とでも形容しましょうか、怒りと憎悪とで斬り込んで来た、鶴吉の刀の凄じかったことは! あやうく受け流し、わたしは木立ちの中へ駈け込みました。そのわたしを追いかけて来る、鶴吉の姿というものは、さながら豹でしたよ。
(駄目だ)とわたしは観念しました。(俺の手では仕止められない)
松の木を盾として、鶴吉の太刀先を防ぎながら、わたしは大音に呼びました。