Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かいとうおう

怪塔王

海野 十三

Lisez 怪塔王 (かいとうおう) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 635 caractères · 337 écrans

Aozora Bunko

と、『声』の怪塔王は泣きだしそうです。

4

「――盗んだ物を、僕に返せと言うのかい。あっはっはっ、とうとう本音をはいたね。食事にもいけなかったり、また折角の殺人光線灯も役にたたなかったり、黒人が言うことをきかなかったりしたんでは、もう弱音をはくより仕方がないだろう」

と、『顔』の怪塔王は、ほがらかに笑い、

「じゃあ、貴様の頼みをきいて、あれを返してやろうよ。こっちへ来い」

「えっ、返してくれるか」

と、『声』の怪塔王は、大よろこびでじりじりと、近づきます。

「おっととっ、そのまま近づいちゃいけないよ。両手を高く上るんだ。頭より高く上るんだ。さもなければ、僕は貴様の恐れている秘密を黒人に――」

「待て――」

と、『声』の怪塔王は、いたいたしい声でもって叫びました。

「あれを返してくれるなら、なんでも、貴様の言うとおりにする」

そう言って、『声』の怪塔王は、両手を頭の上に高くあげて、しずかに『顔』の怪塔王の方へ近づいて来ました。

『顔』の怪塔王は、それを見て満足そうにほほえみました。相手は降参したのです。

「さあ、ここへ来い。このうしろへはいれ」

と、階段のものかげを指さしました。