Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

こいのでんしちろう

恋の伝七郎

山本 周五郎

Lisez 恋の伝七郎 (こいのでんしちろう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 650 caractères · 60 écrans

Aozora Bunko

「おれは師範代としてあの家とは昵懇だ、あの人とも時には話すことがある、だから友達として助言をする気になったのさ、あとはおまえの決心ひとつだ、中老職の御三男しっかり頼むぞ」

あらおやすくないと、妓たちのわっという騒ぎにとり巻かれた伝七郎は、体じゅうが火のようになり心臓がひき裂けそうに高鳴るので、むやみに盃を呷りながら深いもの思いに耽った。銀之丞と別れて「小花」を出たのはもう昏れ方であった、家へ帰ろうとして忠太郎のことを思いだし、心も空に鍛冶屋町へまわった。忠太郎は夕飯の支度で焜炉に火を起しているところだった。「そんなことは止しにしよう」伝七郎は例の紙包を差出しながら云った。「今日はこれだけあるんだ、なんでもいいからおまえの見つくろいで早いところ酒と肴を頼む、呑んで相談したいことがあるんだ」「たいへんな景気じゃあないか、いいのかい」「いいとも、と云ったってそれっきりのもんだ、足りないところはがまんしてくれ」「冗談じゃあねえ、伝さんとおいらなら三日ずぶろくになれらあ、じゃあひとっ走りいって来るぜ」「おれが燗の湯を沸かして置くからな」