Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きょうふおう
恐怖王
江戸川 乱歩
Lisez 恐怖王 (きょうふおう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 66 038 caractères · 133 écrans
例によって夏子のもてなしは、至れり尽せりであった。二人切で食卓を囲んで、すてきな手料理と香り高い洋酒の瓶が、幾色も幾色も並べられた。
「いくら我身が助かりたいからといって、あんなに忠実に働いたゴリラ男を殺してしまおうとするなんて、惨酷じゃありませんか」
話は当然そこへ落ちて行った。
「でも、恐怖王にして見れば、外に仕方がなかったのかも知れませんわ」
「併し、あいつはもともと、俺は恐怖王だぞと広告しているんじゃありませんか。仮令ゴリラが本当のことを白状した所で、その為に捉えられる様なへまな真似はしない筈です。助手に使う為にゴリラを救い出す必要はあったかも知れないが、何も殺すことはなかったでしょう」
「でも、恐怖王の方には、何かそうしなければならない様な、特別の事情があったのかも知れませんわ」
夏子はもう目の縁を赤くしながら、妙に賊のかたを持つのである。
「特別の事情って?」
蘭堂も少し酔っていた。酔うに従って話相手が、段々美しくなまめかしく見えて来るのであった。
「例えば、恐怖王が、一方では私達の様に普通の社交生活をしていて、その仮面をはがれては困るという様な……」