Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あくまのかお
悪魔の顔
野村 胡堂
Lisez 悪魔の顔 (あくまのかお) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 677 caractères · 29 écrans
「僕に、そんな事はわかりません」
「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ、君は動物学のことしか解らない人間だっけ」
馨之助は、甥の困り抜いたような顔を見て、如何にも面白そうに笑いこけます。
一座はほんの七八人、外に隣室に退いて、この物騒な話題から遠ざかって居る婦人客を加えて、皆んなで十人もあったでしょうか。石井夫妻の客好きがさせる恒例の晩餐会は、自慢のコックに存分の腕を揮わせた後、別室で軽い西洋酒を啜り乍ら、何時も乍らの不遠慮な話が弾んで居たのです。
「御主人は相変らずウイスキーばかりですか」
「糖尿病には日本酒と葡萄酒が悪いそうで、主治医の酒井博士よりも家内の方がやかましくて飲ませませんよ、ハッハッハハハ」
つまらないところで惚気られて、相手の小西という中老人は少しタジタジとなりましたが、陣を立て直して、
「それはどうも御馳走様で――」
「いやもう、私がうっかり菓子でもつまもうものなら、大変な騒ぎで」
「ハッハッハハハ、これは益々たまらん」
笑の大爆発に、例の陰惨な「人殺しの話」も吹飛ばされてしまいそうです。
「大層お賑やかですこと、何んか、私の悪口を仰しゃったでしょう」