Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Lisez 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 554 caractères · 228 écrans
駒込警察署の門の前まで来ると、刑事はわざと背後に尾いて私をさきに歩かせた。私は花崗石の厳めしい門を潜ったとき烈しい胸さわぎと辱しめとを殆んど同時に感じた。
私は小使室のところで「待っていてくれるように」と言われて、そこに腰をおろしていたが間もなく、さきの男がやって来て、
「此処へ来たまえ。」と言って拘留室の前の、小さな床几を指さした。私はそこに腰をおろした。ふと気がつくと其処にOも来ていた。Oは私を見ると苦笑しながら、目で「とうとう来たかね。」と言うようであった。
私を見るとOは、
「昨夜から此処に来ているんだ。対手が悪かった。」と低い声で囁いた。
「私は寝込みを起されたのだ。君が住所を言ったのだろう。」
「でもこうなっちゃ仕方がないじゃないか。」
その蒼白い、睡眠不足な顔はところどころ腫れたようになって、眼が疲れて光がなかった。
私は黙って今まで薄暗くてよく見えなかった四辺を見た。私たちのいる両側は厳丈な格子になっていて、ちょうど、芝居などで見る牢屋と同じだった。左の方に入口がついていて、そこに重い錠がかかっていた。それからもう一つは、食物や水を入れる口がついていた。