Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あるしょうじょのしまで

或る少女の死まで 他二篇

室生 犀星

Lisez 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 113 554 caractères · 228 écrans

Aozora Bunko

私はふいと姉のことを考えた。やさしい魂につつまれた姉を思った。

「いっそ帰国しよう。そして頭をすこし休めなければならない。」

私は考えた。そうだ。今、一切から別れて彼の緑深い国へ行こう。私はそう思いながら静かに室を見廻した。

「ふじ子さん。あなたより先きに国へかえりますよ。」と言うと、

「ほんとう。おじさんがお国へかえってしまっちゃ詰らないわね。」

「だってふじ子さんも帰るんでしょう。」

「ええ。」

「だからまた東京へ来たらいいじゃありませんか。」

「そうね。じゃおじさんも、また東京へいらっしゃるの。」

「え。一年ほどするとね。」

「じゃ、また遊べるわね。」

――ふじ子が去ると、私はSに会いに行った。Sは屋根裏で仕事をしていた。

「僕は一年ばかり国へ帰ってくるつもりだ。何だかひどく疲れたから。」と言って私は友の顔を見つめた。

Sは、じっと見かえして、

「そうだな。しばらく休んで来たまえ。きっと元気がもり返すよ。」

「いまはいい時季だしね。」

「永くいるといけないよ。なるべく早くかえってくるんだね。」と言った。そしてまた、

「あまり田舎になれすぎると、かえってわるいから、いいかげんにまたやって来るんだ。