Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

だきみょうがのせつ

抱茗荷の説

山本 禾太郎

Lisez 抱茗荷の説 (だきみょうがのせつ) de 山本 禾太郎 (やまもとのぎたろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 330 caractères · 34 écrans

Aozora Bunko

かりに、中風で寝ている白髪の老婆と、未亡人を、そのときの二人の女遍路として考えてみれば、二人は母が金のお札を飲んで死んだものと思っていたに違いない。それが数年を経てひょっこり現われた。殺されねばならなかったと想像することは決して無理ではない。未亡人といえば君子に不思議でならないことがある。それは君子が幼な心に覚えている母の面影とよく似ていることだ。母の殺された原因がここにあるのではないか。

そう考えだした君子はこの謎を解くために苦しみとおしたが、結局これを解く鍵は人形より外にはないと思った。

ある夜、ふけてから君子はそっと人形を出して見た。まず着物をはがし、襦袢から着物、帯にいたるまで丹念に調べて見たが、そこにはなんの不思議もなかった。背中に書いてある『抱茗荷の説』とは、結局相剋する双生児の伝説に違いない。と、すぐ考えられたが、左の乳の上に描かれている梅の模様はなんの意味であるのか、君子には容易に解けぬ謎であった。考えあぐんだ末に、君子は『抱茗荷の説』と人形の背中に書いてあるのは、内容を現わす題名に違いない。だからこの人形のどこかにその内容が隠されているのではないか。