Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ばんしゅうへいや
播州平野
宮本 百合子
Lisez 播州平野 (ばんしゅうへいや) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 106 683 caractères · 214 écrans
「奥さん、早うおいで。馬車がでけましたよ。これで明石まで行きましょう、さ!」
リュックをかたげてひろ子も小走りに後方へ行った。もうあらかた荷物や人が積まれている。ひろ子は、車輪の軸に靴をかけ、ようようよじのぼって箱のようなものの上へ腰をおろした。六十前後の母親と若い娘が、並んでかけた。支配人は、荷車の前部へのった。
「のれましたか、折角ここまで来て落ちたらあきまへんで!」
ともかく乗りもの、動いてゆけるものを捕えて、機嫌のよくなった人達がみんな笑った。
人と荷物をもりあげて、荷馬車はのろのろ動き出し、ちっとも変化のない列のわきを通った。
「ほう、見い! これやもの、トラックは来ん筈じゃ」
五六丁行った先に、おそらく二倍も三倍もの料金をはらう人たちだろう、一団のかたまりがあって、今、小型トラックが来て、その人たちを運ぼうとしているところなのであった。
「列に待っとったら、夜になりよるで」
一日の稼ぎである幾往復かをしてその荷馬車は、帰り車であった。馬は首をたれ、折々尻尾で蠅を追いのんきな運びで進んだ。徒歩でゆく馬子は、それをせかせる気もちもない。ゆっくり六時までには明石につける。