Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はせくらじけん
支倉事件
甲賀 三郎
Lisez 支倉事件 (はせくらじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 204 697 caractères · 406 écrans
流石老巧の根岸刑事は未だいくらか余裕があって、ジリ/\押しに調べようとする。支倉がガミ/\云われ通した後だから、いくらか動かされた。
「ねえ、君」
根岸刑事は鋭い眼を薄気味悪く光らしながら、ジリ/\訊問を進める。
「我々は既に度々云う通り、証拠のない事を云っているのじゃないのだ。然し、今は証拠があるとかないとか云う事を超越して、直接君の良心に訴えたい。君も仮りにも宗教的な仕事をしていたのだろう。侮い改めよと人に云って聞かした事もある筈だ。ねえ、君が何か悪いと思う事をしていたら、此際すっかり云って貰おうじゃないか。我々の職務は決して犯人に不利益な事のみを捜し出すのじゃない。利益になる事も充分探り出して、意見書を添えて検事局へ送るのだよ。君が素直に自白さえすれば、我々は少しも君を憎んでいやしない、署長によく頼んで罪が軽くなるように計って貰おう。僕の云う事に偽りはない。君のように反抗をし続けていると結局君の損なんだよ」
「反抗している訳では毛頭ない」
根岸の縷々として尽きない言葉に、支倉は少し面を和げながら答えた。
「然し知らない事は返事が出来ないし、あまり威丈高になって聞かれると、勢い僕の方でも黙って引込んで居られないと云う訳だ」