Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

Lisez 支倉事件 (はせくらじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 204 697 caractères · 406 écrans

Aozora Bunko

「そんな馬鹿な事があるものか。人並外れて記憶の好いお前が、そんな大事件を忘れて終う筈がない。云い出したからにはハッキリ云ったら好いだろう」

「どうも思い出せません」

彼は再び以前の支倉に戻って、何を聞かれても、それから先は知らぬ存ぜぬと云い張り出した。

然し凱歌はもう警察側に上っていた。一言も口を開かぬ時なら格別、仮令片言隻語でも犯した罪に関する事を喋ったら、もうしめたものである。それからは追求又追求して前後矛盾した所を突込んで行けば、いかな犯人でも尻尾を押えられるに極っている。

「おい、支倉」

根岸は奥の手を出した。

「上海へ売飛ばしたとだけでは分らないじゃないか。一旦立派に白状しようと決心した以上、手数をかけないで云って終え」

自白

署長以下刑事達に入り代り責め問われて、今は口を開かぬ訳に行かなくなり、貞を上海に売飛ばしたと答えたが、それからそれへと追求急で、署長の手から石子、渡辺両刑事の手に渡される時分には、彼の答弁はしどろもどろで、辻棲の合わぬ事夥しく、次第に上海へ売飛ばしたと云うのが怪しくなって来た。

最後に再び根岸の訊問となって急所々々を突込まれ、揚句例の如く諄々として、一時も早く自白して、署長の慈悲に縋るが好いと説かれた時に、彼は非常に感激したらしく、両手をついてうな垂れた。