Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

Lisez 支倉事件 (はせくらじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 204 697 caractères · 406 écrans

Aozora Bunko

「公証人の名は分らないかい」

「神田大五郎とか云うのです」

「神田なら可成有名な公証人だ」

「それからね、石子さん」

中から出て来た男は呼びかけた。青年らしい声音である。

「松下一郎と云う男と盛に手紙の往復があるのです」

「松下一郎?」

「えゝ、私はね、どうもそれが支倉の変名じゃないかと思うのです。手蹟がね、例のそらお宅で見せて貰った脅迫状によく似ているのです」

「で、所は分らないのかい」

「分らないのです。むこうから来るのには所が書いてありませんし、こっちから出す奴はいつも浅田が自身で投函するらしいのです」

「ふん、そいつは怪しいな。岸本君、もう一度骨折頼むよ」

「宜しゅうございます。どうかして所を調べましょう」

「何しろね、対手は手剛いから気をつけなければならないよ。根岸でさえ手を焼いているのだから」

「承知しました。あなた方の方はどうなんです」

「さっぱり手懸りがないんだ」

石子――読者諸君も既にお察しの通り、浅田写真館に忍び寄った曲者は石子刑事だった。中から出て来たのは即ち、岸本清一郎青年である――は口惜しそうに云った。

「いつでもヘマ許りさ。荷物を担ぎ込んだ所を突き留て飛び込むと、本人がいる所か、ホンの荷物の中置所にしたに過ぎないのだ。