Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はせくらじけん

支倉事件

甲賀 三郎

Lisez 支倉事件 (はせくらじけん) de 甲賀 三郎 (こうがさぶろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 204 697 caractères · 406 écrans

Aozora Bunko

「ふん、そんなにはっきり分ったのかい」

「いゝえ、極めて不鮮明なんです。本の字と米だか林だかハッキリしない字と川の字、それから何とか内写真館と読めただけでした」

「書損いの封筒の前にそれを見たんだね」

「そうです。奴が郵便を書終ると例の如く自分で入れに行きましたから、私は直ぐに二階に駆け上って、吸取紙を見るとそれだけの事が分ったのです」

「それから」

「もっと委しく判読しようと一生懸命になっていると、おかみさんが上って来たのです。おかみさんを好い工合に胡魔化して下へ降りると、奴が帰って来ましてね、直ぐ二階に上りましたが、暫くすると私を呼んで之から現像を始めるから、そこいらを片付けて置けと云って暗室へ這入ったのです。片付けているうちに屑籠の封筒が眼についたのです」

「君に片付けろと云って暗室へ這入ったのだね」

徒労

聞いていた石子は咎めるように云った。

石子の咎めるような語勢に岸本は吃驚したように答えた。

「そうです」

「そりゃ君、少し考えて見たら分るじゃないか」

石子は噛みつくように云った。

「いゝかね、ふだん非常に用心深い男がだね、書損いの手紙を屑籠に投げ込んで、それから君に掃除しろと云うのは可笑しいじゃないか、え、第一君を呼んで態※(二の字点、1-2-22)掃除さすのにだね、屑籠の中に重要な手紙の這入っ