Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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うげつものがたり

改訂 雨月物語 現代語訳付き

鵜月 洋

Lisez 改訂 雨月物語 現代語訳付き (うげつものがたり) de 鵜月 洋 (うづきひろし) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 849 caractères · 18 écrans

Aozora Bunko

秋成は、五歳の折、重い痘瘡をわずらって、その痘毒のために、右の中指と左の人さし指がひどく短くなり、用にたたなくなっていた。醜い両手をながめながら、そこから一時の戯号をおもいつくなどというのも、いかにも秋成らしい。

「雨月物語」の九つの短篇は、いずれも和漢の古典を典拠として開花結実した、いわば翻案小説であった。その内容と典拠を簡単にしるしておくと――

白峯――讃岐の国白峯にある崇徳院の陵に詣でた西行法師が、ありし日のすがたをあらわした院の亡霊と、初冬の一夜、その生き方について論争し、その怨恨を慰めようとしたはなし。謡曲「松山天狗」、西行関係の「撰集抄」「山家集」、白峯寺関係の「白峯寺縁起」、戦記文学の「保元物語」「国府台戦記」「太平記」、先縦の読本「英草紙」、中国白話小説「古今小説」「警世通言」等の影響のもとに書かれた思想的な歴史小説。

菊花の約――旅先で重病にかかった赤穴宗右衛門という武士は、丈部左門という学者から手厚い看護をうけ、やがて二人は義兄弟のちぎりをむすぶ。別れにのぞんで、赤穴は、重陽の佳節に再会することを約束する。しかし、郷里に幽閉されてしまった赤穴は、再会の日を迎えて自害し、魂魄となってその約をはたす。