Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ほうろう
放浪
織田 作之助
Lisez 放浪 (ほうろう) de 織田 作之助 (おださくのすけ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 399 caractères · 47 écrans
さっぱりした着物を着せられたが、養子とは兄の文吉のようなものだと思っていた身に、何かしっくりしない気持がした。買喰いの銭を与えられると、不思議に思った。田舎の家は雑貨屋で、棒ねじ、犬の糞、どんぐりなどの駄菓子を商っているのに、手も出せなかったのだ。一と六の日は駒ヶ池の夜店があり、丸亀の前にも艶歌師が立ったり、アイスクリン屋が店を張ったりした。二銭五厘ずつ貰って美津子と夜店に行く時は、帯の中に銅貨をまきこんで、都会の子供らしい見栄を張った。しかし、筍をさかさにした形のアイスクリンの器をせんべいとは知らず、中身を嘗めているうちに器が破けてはっとし、弁償しなければならぬと蒼くなって嗤われるなど、いくら眼をキョロキョロさせていても、やはり以後かたくいましめるべき事が随分多かった。
ある日銭湯へ行くといって家を出た。道分ってんのかとの叔母の声をきき流して、分ってまんがな。流暢に出た大阪弁に弾みつけられてどんどん駆け出し、勢よく飛び込んでみると、おやッ! 明るいところから急に変った暗さの中にも、大分容子が違うとやがて気が付いて、わいは……、わいは……、あとの声が出ず、いきなり引きかえしたが、そこは銭湯の隣の果物屋の奥座敷で、中風で寝ているお爺がきょとんとした顔であとを見送っていた。