Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
もじか
文字禍
Lisez 文字禍 (もじか) de Nakajima Atsushi (中島 敦) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 6 454 caractères · 13 écrans
ボルシッパなる明智の神ナブウの召使いたもう文字の精霊共の恐しい力を、イシュディ・ナブよ、君はまだ知らぬとみえるな。文字の精共が、一度ある事柄を捉えて、これを己の姿で現すとなると、その事柄はもはや、不滅の生命を得るのじゃ。反対に、文字の精の力ある手に触れなかったものは、いかなるものも、その存在を失わねばならぬ。太古以来のアヌ・エンリルの書に書上げられていない星は、なにゆえに存在せぬか? それは、彼等がアヌ・エンリルの書に文字として載せられなかったからじゃ。大マルズック星(木星)が天界の牧羊者(オリオン)の境を犯せば神々の怒が降るのも、月輪の上部に蝕が現れればフモオル人が禍を蒙るのも、皆、古書に文字として誌されてあればこそじゃ。古代スメリヤ人が馬という獣を知らなんだのも、彼等の間に馬という字が無かったからじゃ。この文字の精霊の力ほど恐ろしいものは無い。君やわしらが、文字を使って書きものをしとるなどと思ったら大間違い。わしらこそ彼等文字の精霊にこき使われる下僕じゃ。しかし、また、彼等精霊の齎す害も随分ひどい。わしは今それについて研究中だが、君が今、歴史を誌した文字に疑を感じるようになったのも、つまりは、君が文字に親しみ過ぎて、その霊の毒気に中ったためであろう。