Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たぬきもんどう
文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会
鈴木 鼓村
Lisez 文豪怪談傑作選・特別篇 百物語怪談会 (たぬきもんどう) de 鈴木 鼓村 (すずきこそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 992 caractères · 21 écrans
ものと誤解したのかもしれぬが、この物凄い魔の女に取合わした対照は実に佳いと思った。
前置づきだが、要するに箏というものは何だか一種凄みのあるものだということに過ぬ、これから談すことも矢張箏に関係したことなので、その後益々自分は箏を見ると凄い感が起るのである。
私が京都に居った時分私の女門弟に某という娘があった。年齢はその頃十九だったが、容貌もよし性質も至って温雅な娘でまた箏の方にかけては頗る天稟的なので、師匠の自分にも往々感心する様なことがあったくらいだ。その時分両親はまだ健全で、親子三人暮し、家も貧しい方でもなく先ず普通の生活をしていた、元来がこういう温和な娘だったから、親達の命令には少しぐらい無理なことがあっても自分の意を屈げても従うと言う風であった。容貌は佳し性質もこんな温厚な娘だったが、玉にも瑕の例でこの娘に一つの難というのは、肺病の血統である事だ。娘自身も既にそれと心付き、それに前にいった様に温雅な――寧ろ陰気と言う方の質だったから、敢て立派な処へ嫁に行きたいと云う様な望もない、幸い箏は何よりも好きの道だから、自分はこの道を覚込んで女師匠に一生一人生活をして行く