Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しん・へいけものがたり

新・平家物語

吉川 英治

Lisez 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 012 caractères · 245 écrans

Aozora Bunko

馬上吟

『そも、あの悪盛遠めは、袈裟の首を、抱いたまま、いったい、どこへ姿をくらまし去ったものぞ。地へでも潜ったか、どこかで、自害でもしてしまったのか』――と。

馬上吟

盛遠の行方は、杳として、分からずじまいになりそうである。

凶行の夜以来、それらしい影を見たという者も出ない。

辻見張は、即夜に行われ、検非違使の手もうごき、刑部付きの放免(後の目明しの類)も、洛外の山野、部落まで、嗅ぎあるいているが、なんの手がかりも、もたらさない。

ところが、きょう限りに、辻を解くという、さいごの日に、

『上西門院の内が怪しい。あそこには、かれの縁者も仕えており、むかしなじみも少なくない』

と、清盛のまえで、いった者がある。

清盛は、家の子十七、八名をつれ、西ノ洞院一条の北、大峰の辻に、眼をそろえ、ときには、家人を放免に仕立てて付近をさぐらせたり、往来人を検めたりしていたが、これを聞くと、はっとした。

『つい、足もとは、おろそかに見る。盛遠はもと、上西門院の青侍。後に、鳥羽院へ、移されてきた者だ。――あり得ること。しかも、その上西門院は、すぐ目と鼻の先でもあるのに』

奇功をえがく胸は、たかぶるものに、張りきった。