Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
Lisez 新・平家物語 (しん・へいけものがたり) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 123 012 caractères · 245 écrans
それは、藤原一門の専横も絶頂期の、法成寺関白道長のころの一社会事件であった。――この世をばわが世とぞ思ふ――と歌った道長の全盛ぶりに対する細民たちの感情を、袴垂が、一個の身に代表して、あんな反抗をやったものと、当時の庶民は、逆にかれを礼賛したものかもしれない。とすれば、藤原閥の命脈のあるかぎり、ここの香華も、絶えないであろう。庶民の迷信は、庶民の祈りの変型といえなくもないからだ。
『たしかに、おれの中にもある。袴垂と似たような血が……』
清盛は、榎の下の赤い灯が、自分の未来を暗示するものみたいに思えて、なんだか、こわくなってきた。――で、急に、立ち去りかけると、
『おい。伊勢ノ平太。さっきから、何を見ていた。榎詣での女の顔でもながめていたのか』
夕やみなので、だれなのかも、よく分からない。はっとするまに、相手は両手をのばしていた。そして、かれの両肩を両手でつかみ、首ががくがくするほど揺すぶった。
『あ。……盛遠か』
『さればさ。この遠藤盛遠を、わすれるやつがあるものか。どうした、おぬし。いやに、呆うけた顔しているじゃないか』
『え、そうか。……まだ瞼が、腫れているか』