Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
しんたからじま
新宝島
江戸川 乱歩
Lisez 新宝島 (しんたからじま) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 99 590 caractères · 197 écrans
「保君、君じゃないのかい。君は自分でつくったおとし穴へ落ちたんじゃないの」
「ウウン、僕じゃないよ。僕一人で、こんな深い穴なんか掘れやしないよ」
「じゃ誰だろう。哲雄君も知らないんだね。おかしいなあ」
一郎君は腕ぐみをして、おびえたような目で、二人の顔を見くらべました。
「この島には、僕たちのほかに、人間がいるのかも知れないぜ。その人間が動物をいけどりにするために、つくっておいたおとし穴にちがいないよ」
哲雄君がささやくような声でいいました。
「だって変だなあ、人間がいれば、海岸の方へも出て来るはずだし、それに火を焚くこともあるだろうから、その煙が見えないわけはないよ」
「そりゃ、そうだけれど……」
哲雄君はいいさして、ふとだまりこんでしまいました。目を大きく開いてじっと一つところを見つめているのです。三メートルほどむこうに立っている、大きな木の幹を、穴のあくほど見つめているのです。
「オヤ、どうしたの? 何をそんなに見ているの?」
「あれをごらん。あの木の幹に何だか妙なものが……」
哲雄君は、まるで化けものにでも出あったような、おびえた顔をして、その幹を指さしているのです。