Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんぱん ほうろうき

新版 放浪記

林 芙美子

Lisez 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 247 330 caractères · 497 écrans

Aozora Bunko

大家さんは宮武骸骨さんと云う人なのだそうだ。家からずっと離れた丘の上に邸があるので、ここの人達を見た事がない。私の家は六畳一間に押入れに台所。土壁のないバラックで、昔は物置であったのかもしれない。私はここへ引越して来ると、新聞紙を板壁に二重に張った。蒲団は野村さんので充分だと云うので、下宿屋の払いの足しに売り払って、三円ばかし残しておいたので、私はカーテンや米を買ってお嫁入りして来たのだけれども……。火を燃やしながら、私はいろいろな事を考える。もう、これが私の人生の終りなのかもしれない。私は死にたいと思う。もう、こんな風な生きかたがめんどうくさいのだ。独りでいるには淋しいし、二人になればもっと辛いのだと思うと、世の中が妙にはかなくなって来る。

夜、破れたカーテンを繕いながら、いろいろな空想をする。火の気のない凍るような夜ふけ。あしおとがする度、きき耳をたてる。遠くで多摩川電車のごうごうと云う音がする。あんまり静かなので、耳の中がしんしんと鳴る。行末はどんなになるのか見当がつかない。どうにかなるだろうと思ってもみる。朝から飯をたべていないので、躯じゅうが凄んで来る。