Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしゃくしょこくばなし

新釈諸国噺

太宰 治

Lisez 新釈諸国噺 (しんしゃくしょこくばなし) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 93 562 caractères · 179 écrans

Aozora Bunko

謂わば坊主とお医者の如くこの二つが親戚だったら、鬼に金棒で、町内の者が皆殺されてしまいます、などとけしからぬ事まで口走り、一世一代の無い智慧を絞って懸命に取りなせば、徳右衛門も少し心が動き、

「桑盛様の御総領ならば、私のほうでも不足はございませんが、時に、桑盛さまの御宗旨は?」

「ええと、それは、」意外の質問なので、伝六はぐっとつまり、「はっきりは、わかりませぬが、たしか浄土宗で。」

「それならば、お断り申します。」と口を曲げて憎々しげに言い渡した。「私の家では代々の法華宗で、殊にも私の代になりましてから、深く日蓮様に帰依仕って、朝夕南無妙法蓮華経のお題目を怠らず、娘にもそのように仕込んでありますので、いまさら他宗へ嫁にやるわけには行きません。あなたも縁談の橋渡しをしようというほどの男なら、それくらいの事を調べてからおいでになったらどうです。」

「いや、あの、私は、」と冷汗を流し、「私は代々の法華宗の日蓮様で、朝夕、南無妙法蓮華経と。」

「何を言っているのです。あなたに嫁をやるわけじゃあるまいし、桑盛様が浄土宗ならば、いかほど金銀を積んでも、またその御総領が御発明で男振りがよくっても、私は、いやと申します。