Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しゅんせつせん

日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集

葉山 嘉樹

Lisez 日本プロレタリア文学集・8 葉山嘉樹集 (しゅんせつせん) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 34 935 caractères · 73 écrans

Aozora Bunko

「お前はスパイかい?」

「え?」

「分らねえか、警察の旦那かって聞いてるんだよ」

彼は喫驚すると同時に安心した。

(こいつあ、仲間かも知れねえぞ!)

「俺は商人だよ」

「そうかい? 何しろ、此車にゃスパイが二十人も乗ってるんだからな。俺はまたお前もそうかと思ったよ」

「どうしてだい?」

だが彼は今度はびっくりした。

(おどかしやがる。二十人! 穏かじゃねえや。だが、どうして此小僧がそれを知っているんだ。どこまで此小僧は人を食ってやがるんだろう)

「ナアに、俺たちに一人ずつ跟いて来たんだよ。余り数が多いから一々顔が覚えてられねえんだよ。向うだって引継ぎの時にゃ、間誤つくだろうよ。ほら」

少年は通路に立っている乗客の方を、顎でしゃくって見せた。

「あれが、御連中だよ」

(だが、何だって此小僧奴は子供らしくねえんだろう。まるで四十になる俺と同年配ででもあるような、口の利き方をしやがる。それに云う事だって、理窟許り云ってやがる。顔付きにも似合わねえ野郎だ! だが、待てよ。「俺たちに一人ずつ附いてる、ってやがったな。然らば何だ! こいつ等は?――彼は、然らばと云う言葉を、刑務所で覚えたのであった。