Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

にほんふどうき

日本婦道記

山本 周五郎

Lisez 日本婦道記 (にほんふどうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 11 170 caractères · 22 écrans

Aozora Bunko

なんの感動もない、虚ろな乾いた声で、……そして表情もそぶりも、同じように無内容な白じらしいものだったのである。

新沼の家族が経験した多難の年月はちょうど九年続いた。そして最も大きく靱負をうちのめした「松山藩の改易」という出来事にゆき当った。即ち寛永十一年八月、城主蒲生忠知が三十歳で病死すると、こんども世子が無いというのを理由に、松山二十万石は取潰しとなったのだ。靱負の失望と落胆はここに書くまでもないだろう、かれは会津で亡き妻が病みついて以来の、烈しい連打にも似た不運の一々を想い、それがまったく徒労だったことに気づいて慄然とした。徒労といえば、九年というながいあいだ、彼が泥絵具で塗りあげた無数の土偶も同じことではないか、湯治客に買われていった土焼き人形の多くは、納戸や棚の隅に押込まれているか、かたちも留めず毀れ去ったに違いない、よしまたその全部が完きまま遺っていて、眼の前へ堆高く積みあげたとしても、それはただ夥しい土偶の数だけというだけで、少しも彼の苦難の日々に意義があったという証にはならない、――なんという徒労だ、なんという取返しのつかない徒労だ。