Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

Lisez 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 149 813 caractères · 302 écrans

Aozora Bunko

「広岡先生も随分関わない人ですネ」

と高瀬が桜井先生と正木大尉との居る前で言うと、大尉は笑って、

「関わないんじゃなくて、関えないんでしょう……」

と言った。そういう大尉は着物から羽織まで惜げもなく筒袖にして、塾のために働こうという意気込を示していた。

この半ば家庭のような学校から、高瀬は自分の家の方へ帰って行くと、頼んで置いた鍬が届いていた。塾で体操の教師をしている小山が届けてくれた。小山の家は町の鍛冶屋だ。チョン髷を結った阿爺さんが鍛ってくれたのだ。高瀬はその鉄の目方の可成あるガッシリとした柄のついた鍬を提げて、家の裏に借りて置いた畠の方へ行った。

不思議な風体の百姓が出来上った。高瀬は頬冠り、尻端折りで、股引も穿いていない。それに素足だ。柵の外を行く人はクスクス笑って通った。とは言え高瀬は関わず働き始めた。掘起した土の中からは、どうかすると可憐な穎割葉が李の種について出て来る。彼は地から直接に身体へ伝わる言い難い快感を覚えた。時には畠の土を取って、それを自分の脚の弱い皮膚に擦り着けた。

塾の小使も高瀬には先生だった。音吉は見廻りに来て、鍬の持ち方から教えた。