Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
そうしゅん
早春
豊島 与志雄
Lisez 早春 (そうしゅん) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 457 caractères · 20 écrans
わたくしはただ、貞夫さんだけにお目にかかれば宜しいので、外に用はございません。」
最初から角のある言い方だ。おれはどきりとした。だが不思議だった。当の竹中さんも、北川さんも、黙りこんだだけで、平気な顔をしている。
山口は竹中さんの方を向いて、ずばりと言った。
「あなたをお迎えにあがったんですが、お帰りなさいましょうね。」
「ああ帰るよ。」
おれにまで丁寧な竹中さんとしては、これはまた至極ぞんざいだ。山口は大きく頷いた。
「それで安心致しました。御両親もたいそう心配しておられますし、これから……。」
「あ、お父さんとお母さんは、いつみえるかね。」
山口は小さな眼をしばたたいた。
「こちらへ来られることになっていたが……。」
「とんでもないことを仰言います。わたくしが代理でお迎えにあがったんでございますよ。」
両親が来るというような竹中さんの言葉は、山口の憤慨を爆発させたらしい。彼は俄にまくし立てた。言い廻しは丁寧だが語調は荒かった。――昨日から貞夫が帰らないので、家の者は心配していた。貞夫はまだ充分に病気がなおってもいないし、物騒な時節柄だ。気をもんでいると、一昨日、庭の梅の古木を、植木屋が掘り返して、どこかへ運んだことが分った。