Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

めいじかいか あんごとりもの

明治開化 安吾捕物

坂口 安吾

Lisez 明治開化 安吾捕物 (めいじかいか あんごとりもの) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 645 caractères · 47 écrans

Aozora Bunko

まんまと化かしおおせたツモリだが、奴め、このときシッポをだしております。ふらつき倒れる五兵衛を見ていたのは田所ひとり、人のうった手裏剣ならば奴めが見逃すはずはございません」

海舟は煙草盆の下のヒキダシからナイフをとりだした。砥石をひきよせ、水にしめしてナイフをとぎはじめた。砥石とナイフは彼の座右の必需品。自分で指や頭のあたりを斬って、悪血をとるのである。

「田所を犯人と見た目に狂いがあるとは、まことに心外千万ですが、彼の近隣知友について調査いたしましたところ、彼は幼より成人に至るまで女子にも劣る柔弱者で、武術はおろか、拳法すらもたしなんだことがございません。まことに困ったことに相成りました」

これが嘆きの種である。煩悶、又、煩悶。海舟はとぐ手をやすめて、

「神田正彦が虚無僧だッけな?」

「ハ、左様で。しかし、神田は遠い壁際にたたずんでおりまして、フランケンと同国の大使館員と同席、会話いたしておりました」

「そうだろうよ」

海舟はゆっくりとぎ終ると、ナイフを逆手に、後ろ頭をチョイときって、懐紙をとりだして悪血をとる。散々頭の悪血をしぼると、次には小指をチョイときって、懐紙で悪血をとっている。