Classiques japonais avec furigana
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ほしじょろう
星女郎
泉 鏡花
Lisez 星女郎 (ほしじょろう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 52 344 caractères · 104 écrans
その隣座に、どたりと真俯向けになった、百姓体の親仁は、抜衣紋の背中に、薬研形の穴がある。
で、ウンウン呻吟く。
少し離れて、青い洋服を着た少年の、二十ばかりで、学生風のが、頻りに紐のようなものを持って腰の廻りを巻いてるから、帯でもするかと見ると、振ら下った腸で、切裂かれ臍の下へ、押込もうとする、だくだく流れる血の中で、一掴、ずるりと詰めたが、ヒイッと悲鳴で仰向けに土間に転がり落ちると、その下になって、ぐしゃりと圧拉げたように、膝を頭の上へ立てて、蠢めいた頤髯のある立派な紳士は、附元から引断れて片足ない、まるで不具の蟋蟀。
もう、一面に算を乱して、溝泥を擲附けたような血の中に、伸びたり、縮んだり、転がったり、何十人だか数が分りません。――
いつの間にか、障子が透けて、広い部屋の中も同断です。中にも目に着いたのは、一面の壁の隅に、朦朧と灰色の磔柱が露われて、アノ胸を突反らして、胴を橋に、両手を開いて釣下ったのは、よくある基督の体だ。
床柱と思う正面には、広い額の真中へ、五寸釘が突刺さって、手足も顔も真蒼に黄色い眼を赫とく、この俤は、話にある幽霊船の船長にそっくり。