Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はるのかれは
春の枯葉
Lisez 春の枯葉 (はるのかれは) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 648 caractères · 48 écrans
障子に、奥田の、立って動いて、何やら食事の仕度をしている影法師が写る。ぼんやり、その奥田の影法師のうしろに、女の影法師が浮ぶ。
その女の影法師は、じっと立ったまま動かぬ。外は夕闇。
国民学校教師、野中弥一、酔歩蹣跚の姿で、下手より、庭へ登場。右手に一升瓶、すでに半分飲んで、残りの半分を持参という形。左手には、大きい平目二まい縄でくくってぶらさげている。
(野中) 奥田せんせい。やあ、いるいる。おう、菊代さんもいるな。こいつあ、いい。大いにやろう。酒もあり、さかなもある。
障子の女の影法師、ふっと掻き消すようにいなくなる。
同時に、障子があいて、奥田が笑いながら顔を出す。
(奥田) ああ、お帰り。(縁側に出る)いいご機嫌ですね。きょうは、どこか、ご招待でもあったんですか?
(野中) ご招待? ご招待とは情ない。(縁側にどかりと腰をおろし)いかに我等国民学校教員が常に赤貧洗うが如しと雖も、だ、あに必ずしも有力者どもの残肴余滴にあずからんや、だ。ねえ、菊代さん、そうじゃありませんか。(腕をのばして障子を左右一ぱいにあけ放つ)菊代さん! おや、いないのか。
(奥田) 妹は、まだ帰って来ないんです。