Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はるのとうぞく
春の盗賊
Lisez 春の盗賊 (はるのとうぞく) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 212 caractères · 58 écrans
眠るどころでは、無い。目が、冴えてしまった。二時間くらい、そうしていたろうか。蒲団の裾で、ガリガリ鼠の材木を噛る音が、やかましい。もう、いまは眠るのを断念して、無理にそれまで固くつぶっていた眼を、ぱちとあけた。いまいましいから、ことさらに、ぱちと音のするほど強くあけてやったのである。部屋は、ぼんやり緑いろである。まっくらでも眠れず、明るければ、もちろん眠れず、私は緑いろの風呂敷でもって、電燈を覆っているのである。緑いろは、睡眠のために、いいようである。この風呂敷は、路で拾ったものである。私は、八端の黒い風呂敷を持って、まちへ牛肉を買いに行き、歩きながら、いろいろ考えごとをしていて、ふと気がつくと、風呂敷が無い。落したのだ、と思ってしまって、すぐ引きかえし、あちこち見廻しながら歩いていると、よその小さい若いおかみさんが、風呂敷ですか、そこにありますよ、と笑いながら教えてくれた。見ると八百屋のまえに、緑いろのメリンスの風呂敷が落ちている。私のと、ちがうようにも思ったが、あるいは、これだったかも知れぬ、いや、これだろう、と思い、そのおかみさんの親切を無にするのも苦しく、お礼を言ってその風呂敷を拾い、それから牛肉屋へ行って買い物をすまし、家へかえってからも、なんだか不思議で、帯をほどいてみると、黒い風呂敷が、ば