Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(三) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 201 612 caractères · 405 écrans
その金はみんな甚右衛門から出ているんだろう」
ここまで問いつめられても、豊吉はまだ強情に口をあかないので、彼をひと先ず番屋につないで置いて、半七は更にその女房をよび出して、彼の家へふだん近しく出入りするものを調べた。その結果、おなじ職人の源次と勝五郎、四谷の酒屋播磨屋伝兵衛、青山の下駄屋石坂屋由兵衛、神田の鉄物屋近江屋九郎右衛門、麻布の米屋千倉屋長十郎の六人を召し捕って、一々厳重に吟味すると、果たして彼等一同共謀の贋金つかいであることが明白になった。
雪達磨の底にうずめられていた甚右衛門は、上州太田在の生まれであるが、今は一定の住所もないのである。
かれらが南京玉を原料として作りあげた贋金は専ら一分金と二分金とで、それを江戸でばかり遣っていると発覚の早いおそれがあるので、甚右衛門は田舎者に化けて、旅から旅を渡りあるいて、巧みにそれを遣っていたのであった。
それにしても甚右衛門を誰が殺したのか、それはまだ判らなかった。
四
贋金つかいは江戸時代の法として磔刑の重罪である。かれら一同はどうで助からない命であるから、誰が甚右衛門を殺そうとも所詮は同じ罪であるものの、ともかくもその事情を明白にしておく必要があるので、一同は更にきびしい吟味をうけた。