Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(二)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 215 865 caractères · 432 écrans

Aozora Bunko

八丁堀同心山崎善兵衛は彼の来るのを待ち受けて、すぐに用談に取りかかった。

「おい、半七。早速だが、また一つ御用を勤めて貰いたいことがある。働いてくれ」

「かしこまりました。して、どんな筋でございますかえ」

「ちっとむずかしい。生き物だ」

火付けも人殺しも盗賊も生き物には相違ないが、ここで特に生き物という以上、それが鳥獣か魚のたぐいを意味するのは判り切っているので、半七はすこし意外に感じた。なるほど今朝はなんの暗示もなかった筈だとも思った。彼はすぐに小声で訊き返した。

「鶴でございますかえ」

江戸時代に鶴を殺せば、死罪または磔刑になる。鶴殺しは重罪犯人である。生き物と聞いて、彼はすぐに鶴殺しを思いうかべたのであるが、相手はほほえみながら頭をふっていた。

「鶉ですかえ」と、半七はまた訊いた。

この時代には鶉もいろいろの問題を起し易い生き物であった。善兵衛はやはり首をふって、焦らすように半七の顔を見た。

「判らねえか」

「わかりませんね」

「はは、貴様にも似合わねえ。生き物は鷹だ。お鷹だよ」

「へえ、お鷹でございますか」と、半七はうなずいた。「そのお鷹が逃げたんですか」