Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(五)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 215 744 caractères · 434 écrans

Aozora Bunko

その訳も大抵察しているが、それを云っていると長くなる。これだけのことを肚に入れて、おめえは早く青山へ行け」

この説明を聞かされて、庄太は幾たびかうなずいた。

「わかりました。すぐに行きます」

庄太が出ていった後、半七も身支度をして待っていると、やがて亀吉が顔を出した。

「おい、亀、御苦労だが、青山まで一緒に行ってくれ」と、半七はすぐに立ち上がった。「筋は途中で話して聞かせる」

こんなことには馴れているので、亀吉は黙って付いて来た。

大体の筋を話しながら、青山まで行き着くあいだに、きょうの空は怪しく曇って来たが、どうにか今夜ぐらいは持つだろうと半七は云った。ここらの宮芝居は明るいうちに閉場ることになっている。殊に照之助は虎狩に出るだけの役らしいので、ぐずくずしていると帰ってしまうかも知れないと、二人は鳳閣寺へ急いで行くと、桶屋の源次が門前に待っていた。

二人を見ると、源次は駈けて来て、顔をしかめながら訊いた。

「さっき庄太さんに逢いましたが、又ほかに変なことがあるので……」

「又ほかに……。何が始まった」と、半七は催促するように訊いた。

「ここの小屋の様子を探ってみると、虎を勤める奴は確かに市川照之助ですが、きょうは楽屋に来ていません。