Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 831 caractères · 396 écrans

Aozora Bunko

「実は今、あの番頭の話を聴いているうちに、おれはふいと胸に泛かんだことがある。おめえ達が聴いたら、あんまり夢のような当て推量だと思うかも知れねえが、その当て推量が見事にぽんと当たる例がたびたびあるから面白い」

「そこで、今度の当て推量は……」

「まあ、こうだ」と、半七はうしろを見かえりながら云い出した。「お城の一件は、あの息子たちの趣向だな」

「悪い趣向だ。途方もねえ。なんぼ何だってそんな事を……」と、亀吉は問題にならないと云うように笑っていた。

「それだから夢のようだと云っているのだ。おれの当て推量はまあ斯うだ。おめえも知っているだろうが、この頃は世の中がだんだんに変わって来て、道楽もひと通りのことじゃあ面白くねえと云う連中が殖えて来た。三、四年前の田舎源氏の一件なんぞがいい手本だ。みんなひどい目に逢いながら、やっぱり懲りねえらしい。増村の息子をはじめ、その遊び仲間は工面のいい家の息子株だ。大抵の遊びはもう面白くねえ、なにか変った趣向はねえかと云ううちに、誰が云い出したか、たぶん増村の息子だろう、お城の玄関前で踊った奴には五十両やるとか、歌った奴には百両やるとか、冗談半分に云い出したのが始まりで、おれがやるという剽軽者があらわれたらしい」