Classiques japonais avec furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lisez 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 196 831 caractères · 396 écrans
一人は上方者、ひとりは江戸っ子ですが、不思議に二人の気が合って、これから一緒に京大阪へ行ってひと稼ぎしようと約束していたので、藤吉は金蔵を捨てても行かれず、そばに付いて看病していたのです。そのあいだに、金蔵が例の三甚の事を云い出して、あんな青二才に縄をかけられたのが残念でならない、行きがけの駄賃にあの野郎を眠らせてやろうと思っていたのに、こうなっちゃあ思いが達かねえと愚痴をこぼした。藤吉はそれを聞いて、兄弟分のよしみに、おれが名代を勤めてやろうと云うので、こいつが金蔵に代って、三甚を付け狙うことになったのです。
そういうわけで、どっちにしても三甚は狙われていたのですが、その相手は金蔵でなかったのです。前にも申す通り、むかしの人相書などはいい加減なもので、顔に痣があるとか、傷があるとか云うような、いちじるしい特徴があれば格別、その年頃が同様であれば大抵の悪党には当てはまるようなのが多いのです。殊に今度の牢ぬけは一度に六人と云うのですから、牢屋の方でも一々詳しくは書き分けられません。そのなかで丹後村無宿の兼吉が一番の年上で四十三、惣吉と松之助と勝五郎はみんな二十四、五、藤吉が三十二というので、藤吉と金蔵は年頃も似ている上に、人相書もあまり違わないので、とかくに間違いが出来たのです。